天気が良かったので車を北に走らせた。
石狩朝市で雌鮭をゲット。今年の浜値は若干お高め。おばちゃんに、筋子たくさん入ってるのを見繕って、とお願いしたら5,060円の丸々とした一尾を。家に戻って筋子を計量すると750グラム も入ってた。生筋子がグラム710円で売られていたので筋子だけでも5,060円越え。おばちゃんの眼力に感謝。5枚で1,000円のヒラメ、ボラも気になった。
R275を当別、月形と北上し浦臼の道の駅つるぬまで小休止。直売所を覗くと今度は色とりどりの野菜が。アロニア、アイコ、福耳、ビーツ、シソ、茗荷、キャベツ、ズッキーニ、インゲン、春菊、軟白ねぎ、サンマルツァーノ。買いすぎとはわかっていても、テンションが上がってついカゴに入れてしまう。帰宅後サンマルツァーノを加熱しトマトソースをこしらえ、味見。甘みと酸味が合わさり、ピザ、パスタに重宝しそう。美味なり。
腹も減り、ガタタンラーメンを目指して芦別方面へ。滝川を抜け、赤平に入ると立坑櫓が目に入った。カメラを持ったおじさんたちがそのあたりをうろうろしており、つられて車を止めた。昨年、赤平市が住友ホールディングスから立坑櫓を含む周辺炭鉱施設を無償で譲り受けたとのことで、炭鉱遺産をつかった町おこしイベントをやっていた。立坑浴場が一般開放されており、入ると薄暗い建物の中に20㍍もあろうかという浴槽が横たわっていた。石炭煤を落とす裸の男たちが目に浮かんできた。
芦別の新宝来軒でガタタンラーメンを食った。ガタタンは三井芦別炭鉱マンの腹を満たすべく、昭和時代に地元の人間に好まれたローカルフードで、上新粉団子に卵の白身や野菜が入った海鮮餡が乗っかる。今回は団子の代わりにラーメンを使った売込中のB級グルメを。見た目は地味だが、うまかった。
腹を満たし、カナディアンワールド公園に向かった。カナディアンワールド公園はもともと1988年に芦別市が、3セクを立ち上げ総工費52億円をつぎ込み、カナダ・プリンスエドワード島をモチーフに設置したテーマパークだ。90年代に経営破綻し、その後は雰囲気のいい公園として市民の憩いの場となっている。先週の道新に「石炭露天掘りの芦別鉱業は、芦別市営のカナディアンワールド公園などでの露天掘り炭鉱開発を目指し、10月初旬に公園周辺で調査を始める」の記事を見つけ、閉鎖前に来たいと思っていたのだ。園内には親子連れが数組おり、カナダの建築を模したカラフルな建物が強い日差しの秋空に映えていた。「露天掘のはなしは、建物の取り壊し費用を被る、数億円の残債の棒引きなど、財政の苦しい芦別市には大変魅力的なパッケージなんだ」と園内で写真ギャラリーを営む地元の元教師らしきおじさんが話していた。
取り壊すのは痛ましいなぁなどぼんやりと思いながら、公園を後にした。R275に戻ろうと車を走らせると、大観音様の頭が見えた。北の京(みやこ)芦別のシンボルとして建設され、一時は道内外から観光客を集めた大観音も、今は金沢の宗教法人天徳育成会に身売りされている。観音様の足元はゴルフの打ちっぱなし練習場になっており、地元のおじさん達が観音様めがけて、ゴルフボールを打ち込んでいた。
酒と醤油だけで漬けたいくら。秋田地酒の福小町で流し込み、幸せが口に広がる。
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