昨日の朝刊にハリー・ディーン・スタントンの訃報を見つけた。7月末にはこの映画の脚本を手掛けたサム・シェパードも逝き、20年ぶりくらいにPARIS,TEXASを見た。掛け値なしに素晴らしい映画。頭にストーリーが入っているのだが、ところどころ涙腺が緩む。この映画を最初に見たのは30年以上前の高校2年の時。ジャブ70ホールだったか、札駅のテアトルポーだったか記憶があいまいだが、友達に勧められてリランを追っかけた。ライ・クーダーのスライド・ギターをバックに映し出されるシネマトグラファー、ロビー・ミュラーが切り取るアメリカの風景があまりにも美しく、衝撃を受けた。

高校生の当時は理解できなかった筋書きも、こういうのもあるかもしれないと思えるようになったのは自分が年を重ねたからか。ロードムービーとして高い評価を受けているが、親子の愛を描いた質の高いヒューマンドラマだということを今回再認識。ヴェンダース映画だと、次作のベルリン天使の詩が日本での興行成績が上回ったが、断然パリ・テキサス派だった。この映画を含む数本の映画を見て、当時打ち込んでいたサッカーから離れ、映画漬けの日々を送ることになったのだ。
この映画のサントラにはライ・クーダーのギターに乗せてスタントンが歌うテックスメックスの歌が収録されている。映画ではライ・クーダーの演奏部分だけがつかわれているが、この歌が素晴らしい。
https://youtu.be/M3iWpp_52sA?t=1s
Harry Dean Stanton、Sam Shepard RIP

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