備忘録 前回What’s going onのリマスター聴き比べについて書いてから、どうしてもハイレゾ音源が気になり入手したのでインプレッションを。データはアメリカのHDtracksからダウンロード。E-onkyoでは¥5,000円弱のところ$24.98(≒2,877円)はお買い得。両者のデータは全く同じものと思われ。
HDtracks のサイトではリマスターはKevin Reevesのバージョン(2001年)を使用と明記。CDの聴き比べマイ評価では最下位のリマスタリング。サイトには以下の記載が。意訳すれば最新鋭の機器を使用し、いい仕事してまっせー、と。
Mastering was completed by Kevin Reeves at Sterling Sound NYC, using the original masters from the Motown Records vault. The masters were played on a modified Studer A820 with Wolke Butterfly heads and converted to digital at 192khz/24bit resolution using the DCS 904 converter and Sterling’s proprietary mastering systems. As always, the most direct signal path was maintained throughout the mastering process.

ハイレゾ音源はCDよりも音の情報量が多い分、表現描写が細かく録音時の雰囲気が伝わりやすい。CDは16ビット44KHzのところハイレゾは24ビット96KHz以上(情報量3.3倍)と定められ、今回の音源は24ビット192KHzなので単純計算すると音の情報量は約6.5倍。kHz数=分割数を多くすればするほど、「滑らかな音」になるので、結果的に「音質が良くなった!」と感じる。オーディオ新調した際、古~いONKYOのDAC(デジタルアナログコンバーター)も導入し、今回は
What’s going on24bit/192KHz音源→Iphone/Neplayer→Lightning Camera Cable→Onkyo-1000→MarantzPM6006→KEF Q350
で鳴らしてみた。
ムムムムム!!!音が化けたではないか。人工的に過ぎる音がしていたReevesのリマスタリングが何ともまろやかに、オーガニックに聴こえるではないか。CD再生時に気になっていた誇張された低音高音が気にならない。特にレコードのB面頭に当たるRight onあたりからは音の濃密さやふくよかに聞こえる低音部が圧倒的に素晴らしい。音に深みもある。記憶の中のレコードの音をも凌駕し、もしかすると1番いいのではなかろうか。

CDは700MBの容量の中にダウンサンプリングして音を詰めているため、どれだけ精緻にマスタリングワークを施したとしてもCDの媒体では間引きされた音しか聞こえない。ハイレゾはその間引きされた音を元通りに戻され、バランスの良い音源になっているのだろう。Kevin Reevesもリマスタリングの仕事自体は良かったが、ダウンサンプリングされた音が酷かったのだ。
それにしても、この2,3週間で久々にアルバム通して本作を繰り返し聴いたけれど、本当に良いアルバムですなぁ。
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