最近気に入ってよく作る酒のアテ、豚肉の味噌漬け。とんかつ用の厚切りロース肉を買ってきて、みりんを加えた味噌に一晩漬けて焼いて食べる。豚肉はひれ肉ではなく、脂身多めのロース肉を選ぶ。安い輸入肉でも美味しく化けてくれるが、国産、できれば道内産にこだわりたい。自分はマンション下のスーパーを覗いて半額で売っているときに多めに仕入れ、冷凍保存し、食べたい時に解凍し調理している。

市販の味噌漬けの場合キッチンペーパーなどで軽くふいて、味噌を多少残したまま焼くのだけど、自分が使う味噌は塩気が強いので肉を水洗いしてから焼く。そして適当な大きさに切った肉をニトリや100均で売ってる小さな鋳鉄製のスキレットにのせ、魚焼きグリルで上下から加熱すると香ばしく焼き上がるし、しばらく冷めない。串に刺して焼きトン風にしても美味。焼けた味噌の香りが鼻腔に届くと、反射的にアルコールが欲しくなる。


ビールのお供としても重宝するが、みそ味の豚肉は辛口の日本酒と相性がいい。今日は広島の龍勢が冷蔵庫にあり、合わせた。肉を口に入れると、味噌の塩気とみりんの甘味と焦げた脂の香ばしさが口に広がる。間髪入れず切れのある辛口の酒を流し込む。口の中のたんぱく質のうまみが一旦アルコールでリセットされると、口がふたたび肉を欲し、今度は脂身を頬張ってみる。噛んだ瞬間香ばしい脂身が口内に膜をつくりその膜を引っ剥がしてくれと言わんばかりに、さらにアルコール摂取を促す。こうやって、山下達郎の歌ではないがエンドレス・ゲームが無自覚に繰り広げられ、肉が無くなる頃にはいい加減に酔っ払っている。

勿論この肉をアツアツの白米にのっけても美味い。驚くほどごはんが進み、健康維持のための糖質制限が叫ばれる我々世代には非常に罪作りな存在だ。。
簡単にできる割には居酒屋であまり出くわさないメニューだが、あればその店に通いたくなる、そんな一品だ。簡単至極、美味佳肴也。

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