備忘録 石狩散歩

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台風25号が温帯低気圧に変わったので、食材を求め石狩に。石狩の産直、「とれのさと」では巨大キャベツ札幌大球と地元で捕れる鮭を使ったいしかり漬けのほか、近郊産野菜を入手。

 

新港の朝市にも行ってみたが、流石にこちらは船を出しておらず、獲物なし。毎年ここで購入する鮭、いくらは今年も不漁で高値どまりとか。

 

 

R231沿いにある丹野漁業部もチェック。イクラはグラム700円くらいと、こちらもお高め。びっくりしたのが鮭に並んでイトウが売られていたこと。間違って網にかかったのであろう。イトウは陸封型かと思っていたが、個体によっては航海型になるのだろうか。昔、釣り仲間が豊平川でイトウに似た魚を釣り上げサケ科学館に確認しに行ったところ「確かにイトウです。珍しいですねぇ」と驚かれたことがあった。小さい個体だったが塩焼きにして食べたところ、大変美味しかったと言っていたことを思い出し食指が動きかけたが止めた。開高健が60年代の著書「釣魚大全」で幻の魚イトウ”美味なり”と紹介していたが、食用として売られているのは初めて見た。(はく製では見たことがあったけれど)

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この時期になると魚屋は鮭一色になる。

 

 

No More自粛ということで昼は外で食べることに。石狩の老舗金大亭へ。数年前に石狩市役所会合に招かれ来たことがあり、今回2回目。この時期は生きのいい鮭が手に入るので、特におすすめといわれた。金大亭についてはウィキペディアの説明をを借りる。

 

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「金大亭(きんだいてい)は、北海道石狩市新町1にある料亭。石狩鍋の原型となる鍋料理を考案した店として知られている。1880年(明治13年)に、新潟出身の女性・石黒サカにより創業される。金大亭で出されている石狩鍋は、鮭のアラと身、木綿豆腐などが具材で、昆布だしに味噌を溶かしたものに、山椒を加える。石狩鍋の他には、鮭の精巣を焼いた焼き白子や、焼鮭、鮭氷刺身、氷頭の膾、生筋子などのメニューがある。」(出展:ウィキペディア)

 

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石狩鍋の過小評価には心が痛む。関西のふぐちり、いや広島の土手鍋、高知のクエ鍋とまでは言わないが、せめて青森のせんべい汁くらいの認知度があってもよかろう。石狩鍋を求めて、願わくば石狩市に、少なくとも札幌市内に足を運ばせるくらいの食の観光資源としてのポテンシャルは十分あると思う。

 

 

それにしてもこの時期に鮭は本当にうまい。氷頭なます、メフン、鮭の塩焼き、ルイベ、イクラ、白子焼きのフルコース、すべて美味。欲を言えば日本酒が欲しいところだが、車できているので断念。金大亭で酒を飲みながら鮭を楽しむには近くの民宿に泊まらなくてはならないだろう。

 

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出がけに女将さんに「地震は大丈夫でしたか」と声をかけると「古い木造りの建物なので今まで聞いたことがないほどの軋み音が家屋内に響いてびっくりしました。土壁が少し崩れたくらいで、躯体は無事でしたよ」と。食事をした部屋にはジェームス三木の写真が飾られていたが、地震後は道内外の金大亭ファンから店を案じて多くの電話がかかってきたそうな。こんなに歴史的価値が高く、風情のあるお店は札幌にはないと思われ、末永く営業してほしいもの、と思った次第。

 

金大亭からは歩いて石狩浜に出ることができる。腹ごなしに希少な海浜植物の宝庫でもある石狩浜を、石狩灯台を横目になかにし礼の石狩挽歌を口ずさんで歩くのも一興だ。

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