
9月末まで忙しく、夏休みを流してしまった。11月以降また休めない日が続くので端境期のいま、年休を取りニセコに遊びに行くことに。今回は地元食材を食う一泊がテーマ。まずは小樽回りで錦秋の山々を横目にドライブし、余市の柿崎商店で腹ごしらえ。カミさんは海鮮丼、自分はツブ、ホッキ、ホタテ、すべて近海ものの貝づくし磯丼なるものを。ドンブリ2種で2,500円弱はお値打ち。食事後に地元民でにぎわう1階の海鮮市場で今晩の夜ご飯の食材物色。夜は部屋で調理をするのだ。アクアパッツァ用にヤナギノマイ、エゾメバル、ホウボウをゲット。それに加え積丹で上がったクロマグロの赤身、ヒラメ、たこ頭、イナダの刺身を購入。野菜も含め全て地物に拘ることに。それにしても余市でイナダはまだしもホウボウがあがるとは、魚屋に来るたびに南洋の魚を見つけ温暖化を憂う。








刺身を入手したということで、倶知安の二世古酒造で日本酒を仕入れることに。えぞの誉という活性濁り酒が美味しい酒蔵だが、今日は刺身がアテということですっきりした味わいの純米吟醸原酒 をチョイス。カミさん試飲しこれが気に入ったとのこと。酒蔵の社長が「端麗辛口なんてのは何か食べなければ収まりが悪いが、うちの酒はアテなくても酒自体が原酒(加水していない)なので美味いんだよ」とおばさま客ご一行に強引なセールストークをかましていたのが可笑しかった。


宿はワン・ニセコ・リゾート・タワーズ。過去に何度か泊まっており「ただいまー」という感じで非日常感には欠けるものの、オフシーズンに格安で宿泊できるので重宝している。パブリック・スペースのリフォームを隈研吾が手掛け、車付けの天蓋やロビーの作りはそれっぽい感じもするが、もともと富裕層のコンドミニアムとして分譲した物件なのでホテルと比して味気無さは否めない。しかしなんといっても部屋が70平米オーバーと広く、キッチン付きなのが良い。春先であれば山菜、秋はうまい魚を調達、部屋で調理しニセコの山々を眺めながら食べるのは気分がいい。


夕方にダゾーンでコンサ戦を見て、チャナティップからジェイへの素晴しいお洒落ラストパスを何度も頭で反芻しながら、ひとっ風呂浴びる。中国人のオジサン2人組、恐らくはコンドミニアムの道外オーナーのおじいさんと4人で広い風呂を独占。それにしても最近のアジアのFIT客はレンタカーを借り、コンドミニアムを手配し、人里離れた山奥まで果敢に攻めてくる。フロントには、その様なFIT客がよほど多いのか、日本語が達者な中国籍の若者を配置していた。
夕ご飯は部屋で。柿崎商店で仕入れたヤナギノマイ達をニンニク、玉ねぎ、ジャガイモ、ミニトマトと一緒にセコマのG7白で煮込みアクアパッツァ風の一皿を泡で、続いて近海ものの刺身を共和町産の酒造好適米「彗星」100%の吟醸酒で流し込んだ。料理作るなら、家でやりゃあいーじゃねーか、との突込みが聞こえてきそうだけれど、これはこれで相当楽しいのである。
酒米まで共和町産と後志尽くしの二世古のお酒は道産という贔屓を抜きにしても、かなりうまい。普段飲んでいる雪の茅舎にも通ずる果実感豊かなうまさである。奥尻のピノグリも持っていったが、日本酒がうますぎて一本空けすっかり酔いが回ってしまい、美味しいピノグリを飲まずして寝てしまった。






朝風呂後、朝食にありついた。ビュッフェではない朝食。こちらもThe 100 Mile Diet(ダイエット本ではありません。居住所から半径100マイル以内で生産された食べ物だけで暮らす試みの記録本)ばりに、近隣市町村から集めた食材のもの。美味い。

食材も酒(しかも酒米まで!)も(ほぼ)地産地消しばりで貫いた一泊。外国資本の建設ラッシュ=地価高騰に沸くヒラフエリアの喧騒から離れたアンヌプリエリアは、まだまだ従来の静かなニセコを味わうことができる。冬はハイシーズンなので、次回は山菜採りがてら春先に来たいなぁと考えながら帰ってきた。
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