元号が令和に変わった。何かの節目ごとに聴いてきた最愛聴盤を今回も引っ張り出して(引っ張り出すほど奥には仕舞っていないのだけれど)聴いた。うーむ、相変わらず素晴らしい。特にA面5曲目のInto the Mysticなんかは令和感満載ではないか。
Hark, now hear the sailors cry
耳を傾けよ、水夫たちが叫んでるのが聞こえる
Smell the sea and feel the sky
潮風を嗅ぎ、そして空を感じるのだ
Let your soul and spirit fly
汝の魂と精神を飛び立たせよ
Into the mystic
神秘の中へと
令和の日々が平和で安寧に明るく過ごせることを願いたい。

ついでに平成リリースの愛聴盤を備忘録として記録しておきたい。一般的に名盤とされるNirvanaやレッチリやRadioheadやOasisなどは選外となったが、今聴くといいものもある。PULPのDifferent Classなんかは今聴くとかなりいいではないか。
そもそも10枚に絞ることは厳しいわけで、明日選ぶとまた違う選盤になるだろうが、ま、この手の企画は大体そんなものという認識のもと、とりあえず。

Lou Reed-New York 1989年1月10日
昭和天皇のご崩御が1989年1月7日。平成は1月8日から始まった。ルー・リードのこのアルバムは1月10日にリリース。いまだによく聴く。

Richard Thompson-Rumor and Sigh 1991年5月
ブレイク&フルーム・プロデュースのリチャードトンプソン。これでどっぷりRTにはまり、Fairport Conventionまでさかのぼって聴くことに。オーバー・プロデュースでガチャガチャしている曲の中で1952Vincent Black Lightningが光る。

Squeeze- Play 1991年7月
80‘sを引きずる中に玄人ポップ職人の技が。まさか2010年にグレン・ティルブルックのソロライブを琴似で見ることができるとは。

Van Morrison-Hymns to the Silence 1991年9月
平成時代中に15枚くらいアルバムをリリースした御大。どれも思い入れが強いが、とりわけこのアルバムはNY在住時ブロードウェイのタワレコで購入し聴きまくった一枚。Why Must I Always Explainがよく行ってたダイナーでヘビロテだったことを思い出す。

Shirley Brown- The Soul of a Woman 1997年10月
ピュアなサザン・ソウルは70年代後半でほぼ絶滅したが、90年代に入ってベテランがアルバムを再び作り出す動きが。最後のといってもよいサザンソウルの好盤。STAX時代と声量ほとんど変わらず。素晴らしい。

Lucinda Williams-Car Wheels On Gravel Road 1998年6月
平成31年間のうちアメリカに7年間住んでいた。拠点はマンハッタンだったが、中西部にもずいぶんと行った。このアルバムを聴くと、大陸を車で横断する中、ネブラスカあたりのガソリンステーションでコーヒーをすすっているときに気づいたらかかっている曲、そんなイメージ。

Willie Nelson – Teatro 1998年9月
カントリー歌手としてのウィリーネルソンの凄さがピンとくるほど聞きこんではいないが、70年代のBooker.TプロデュースによるStardustは愛聴盤。本作はプロデューサーにダニエル・ラノワを迎え、アメリカの退廃感をミニマルに表現。同じ時期にジョニー・キャッシュがリック・ルービンプロデュースで名作3部作を出したけど、こちらをよく聴いた。ラノワ良い。

D’Angelo-Voodoo 2000年1月
問答無用の名盤。ただただ素晴らしい。才能の固まり。

Paul Weller-Days of Speed 2001年10月
平成時代に最も多作だったベテランの一人、ポール・ウェラー。ソロ一作目Paul Weller もよく聴いたがアンプラグド的な本作も好き。Scienceが最高。

Crazy Ken Band- Gran Turismo 2002年8月
CKBは98年のPunch×3を聴いた時からガツンと来た。それから10年くらいはライブにもよく行ってた。東洋一のサウンドマシーンはまんざら嘘でもないかもと思わせる曲作り。スポルトマティックなんかは真骨頂では。

Amy Winehouse-Back to Black 2006年6月
すでに鬼籍入りした天才。モータウンを思わせる曲作りがただの懐古主義的なアプローチに終わっていないところが素晴らしい。ソウルを感じる稀有な才能。惜しい人を亡くしました。
なんともまあ、虫食いの平成レビュー甚だしとなってしまったけれど、上記盤達が自分の平成史のどこかのページでその時の自分のエモーションや心象を演出してきたことは間違いない。明日になれば別の盤を選ぶに違いないのだが、ま、備忘録として。あ、今数えたら11枚。
コメントを残す