Bill Withersが亡くなった。
人としての温かみを感じる、好きなアーティストだった。以前Lovely Dayの拙エントリーを掲載したが、一番好きなWithersの曲はLovely Dayだ。
他方でデビュー間もないころのフォーク路線も素晴らしく、特にカーネギーホールのコンサートは大愛聴盤である。冒頭のUse Meから一気に惹きつけられ、LPで2枚組、CDだと約80分連続してコンサートの雰囲気に浸ることができるのだ。James Gadsonドラムも秀逸。

「クリスタルの恋人たち」と妙な邦題がつけられているJust a two of usに関しては、個人的にはWinelightのアルバムには不似合いなような気がしていて、いまいち好きではない。アルバムは秀逸なのだが。訃報を報じたNHKのニュースでは「代表曲Just a two of などのヒット曲で知られるビル・ウィザース」と紹介していた。どちらかといえばCrusadersとの共演作Soul Shadowsの方がよく聴いてたな。
ウィザースのソウルシンガーの本気度が最も伝わってくるのは、ボビー・ウォマックとの共演It’s all over nowではないかと個人的には思っている。シャウターのウォマックに煽られるようにしてウィザースも叫ぶ。オリジナルはウォマックが在籍したValentinosで、セルフカバーの曲ではあるが、初期のストーンズやロッド・スチュワートにもカバーされた人気曲だ。天国で先立ったウォマックと熱唱して欲しい。
1985年に「もう十分、家族との時間を優先したい」とアルバムリリース後に実質的にすぱっと引退。なんだかこれもウィザースの人柄を示すいいエピソードだと思います。RIP。
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