ひょんなことから民放ラジオで「ボブ・ディランと自分」のような内容の短い、きわめてパーソナルな自分のライフストーリーが紹介された。文化放送:大竹まことのゴールデンラジオ内のコーナー「ゴールデン・ヒストリー」(2020年4月14日14:00-14:10)という番組だ。

公共の電波に自分の名前が流れたということで、備忘録として記録しておくこととする。(HTBゴーゴーファイブの応援でテロップに名前が出た以来か・・)
事の始まりは4月初めに会社に文化放送の放送作家からの電話。要件は「コロナの影響で4月に予定されていたディラン公演が全キャンセルとなった。ディランファンのために、東京公演の日程に合わせてディランの曲を自分が担当する番組で1週間続けて流したい。2016年にディランがノーベル文学賞を受賞した際の森内さんのコメントを毎日新聞アーカイブで見つけ、こうして連絡させていただいています」とのことであった。曰く、4月13日~17日の間に各地のディランファンに取材をして、その人とのディランとのつながりをあぶりだし、ライフヒストリーとして大竹まことさんに朗読してもらう、という企画とのこと。自分が在住する北海道では文化放送は聴くことができないので、そのコーナーの存在すら知らなかったが、どうやらそういうことらしいということを理解した。
日を改めて放送作家の方から電話取材を受けた。その女性は自称にわかディランファンで、今回の公演チケットも入手しており、初となる生ディランを楽しみにしていたところ、キャンセルとなり残念がっていた。1時間半びっちり、危うい記憶を引っ張り出しながら受け答え、何とか取材を終えた。普段は取材する側に立つことが多いので、取材を受けるというのも妙な感じがしたが、放送作家の方の年齢が近かったこともあり、共通の話題が多く楽しい時間だった。
そもそも、彼女が私を見つけた毎日新聞社の記事も、偶然の産物といえる。
記事の執筆者は当時仕事で一緒に機関紙の編集をしていた毎日新聞社北海道報道部長のTさんだ。出張先の道東を出発し、宵の口、長距離バスに揺られながら札幌に戻る途中に電話が鳴った。
Tさん:「森内さん、ディランの札幌公演行ってましたよね。ディランがノーベル文学賞取っちゃいまして、ファンとしてのコメント欲しいんですよね」
私:「いいですけど、俺ゴリゴリのコアなファンでもないっすよ」
Tさん:「今回の文学賞、春樹が受賞することを前提でうちの取材陣、美深(羊をめぐる冒険の舞台ともされている)に行っちゃってるし、ディランファン他に心当たりが他にいないんすよ」
私:「なるほど、そういうことなんですね。あまり気の利いたことは言えませんが・・・」
という感じで電話取材を受け、翌朝の北海道版の朝刊に記事が出た。翌々日には全国版でも引用され、尊敬するみうらじゅん氏の隣に自分の名前が載って興奮した記憶がある。これがその記事。

文化放送は札幌では聞けず、放送時間も14時ということで私のことを知っている人には誰一人聴かれていないとは思うが、今は便利なアプリ=RADIKOがあってスマホから(北海道からはプレミアム会員になってエリアフリーを選択しなければなりませんが)聴くことができるということを、放送作家の方に教えてもらった。放送を聴いた感想は「私の散らかった発言を、まあ、よくまとめていただいた。それにしてもシティー・ボーイズの大竹まことに私の名前が何度も語られる日が来るとはなぁ。はるな愛かみかみやん。あと、自分の回がLike a Rolling Stoneでよかった!」という感じか。
他の曜日の方に比べて、ディラン・ファン度が未熟で、かつ余計なことまで取材で答えてしまい、まことに冷汗三斗ものの恥ずかしさだが、記念にRADIKOの期間限定のリンクを貼っておく。まぁ、こんなこともそうあるもんじゃないので。
http://radiko.jp/#!/ts/QRR/20200414130000
(14時開始のコーナーなので、1:00あたりから始まる)
※後日、文化放送・放送作家Yさんからこんなメールをいただきました。「私は大竹さんとの収録に立ち会い火曜日の生放送の時にはスタジオに居なかったのですが、番組スタッフ曰く、はるなさんが放送後「森内さんごめんなさい~!新型コロナウイルスが言えなくて……」と反省しきりだったそうです。
普段言いなれていない言葉をいわなきゃならない、このご時世。一日も早く日常が取り戻せますように。」

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