備忘録 ホッケのさつま揚げ

美味しいさつま揚げを食べたくて、東積丹の漁港にホッケ釣りに出掛けた。釣りたてホッケのさつま揚げは本当においしいのだ。

ホッケ釣りのシーズンは年末で終わるので、釣り場は閑散としていたが、サクラマスを狙うルアー師たちが、入れ代わり立ち代わり来ていた。12月には同じ場所で約40尾あげたので、今回も数釣りを楽しめると期待したが、魚影が薄い。ホッケ釣りは仕掛けの上にオキアミを入れる籠を付けて釣るのだが、潮の流れがいいとオキアミが海中で散らばり、それをかぎつけてホッケが仕掛けに寄る。昨日は、潮が止まっていて餌替えに竿を挙げても、籠にオキアミが残っている状態。こりゃダメだな、と思いながらも天気が良く気持ちがいいので海をぼんやり眺めながら、釣り座で日向ぼっこを楽しんだ。時折竿先が揺れ、竿を挙げてついてくるのは細いホッケ君。釣れるたびに「魚くれよー」と大セグロカモメが寄ってくる。のんびり釣りを楽しみ、昼で竿をたたみ帰路についた。釣果は9尾、釣り場で頭を落とし、先ほどのカモメにプレゼントした。9尾あればさつま揚げをつくるのには十分だ。

帰宅後、魚をさばく。3枚おろしにして、皮を引く。腹骨は削がなくても、粉砕されると気にならない。ごぼう、にんじん、玉ねぎ、タコの頭をフードプロセッサーで細かくし、そこにホッケ、塩と砂糖、酒、みりん、しょうゆ、小麦粉を入れ、最後にショウガのしぼり汁を加える。

出来たタネを160度の油で揚げる。砂糖とみりんが入っているので、すぐに表面が色づいて、いい香りが立ちのぼる。3分ほどで揚がり、熱々を頬張る。「これこれ!」。市販のさつま揚げは大量のつなぎを使用しているので、歯ごたえがあるが(あれはあれで美味しい)、このさつま揚げはほぼ魚の身と野菜なので、ふわふわである。揚げたては、本当においしい。

西11丁目に、鹿児島出身のおかみさんがいる「おごじょ」という大衆酒場がある。きびなごや黒豚などの薩摩料理もメニューにあり、中でもそこのさつま揚げを食べるのが楽しみであった。おごじょのさつま揚げは紅ショウガ、枝豆が入っており、注文してから揚げてくれる。アツアツのさつま揚げをキンミヤ焼酎で流し込むのが至福であった。

次のホッケの岸よりは春先になる。春が待ち遠しいのだ。

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