備忘録 猟盤の記録:1975年特集 vol.39 Phoenix – LaBelle

前作Nightbirds(1974)のLady Marmaladeが大ヒット。本作も、その路線を引き継ぐべくAllen Touissant をプロデューサーに起用し、Metersの面々がバックを務める曲が多数。クレジットにはニューオリンズ伝説のピアニストJames Bookerの名前まで登場し、否応なしにニューオリンズ感を期待してしまいますが、さほどらしさを感じる曲はありません。むしろ、若干ロックに寄せた音作りで、Nightbirdsのような黒っぽさを意図して薄くしているのではとさえ感じてしまいました。とはいえ、Touissantプロデュースですので、ニューオリンズのグルーブがは健在で、邦題「不死鳥はブルースに踊る」のタイトル通りダンサブルな曲が多いアルバムに仕上がっています。ライナーは中村とうよう氏が書いており「僕は興奮した!」と本盤絶賛しております。

グループとしてはNightbirdsをピークとして失速し、その後これといった活躍はありませんでしたが、Patti Labelle, Nona Hendryx、Sarah Dashはそれぞれが圧倒的な歌唱力の持ち主で、ソロキャリアでそれぞれ足跡を残していきます。PattiはBobby WomackのPoetⅡ(1981)やMichael McdonaldとのOn my own(1982)など、デュエットで印象的なレコードを残しています。Nonaは初期のTlking Heads のレコードやTom Tom Clubのコーラスをはじめ、プリンスとも共演します。Sarahはストーンズ、とりわけキースの作品でデュエットやコーラスで大きくフィーチャーされました。個人的にはキースのファーストTalk is cheap(1989)やExpensive Winos Live at Palladium(1991)での客演が好きですね。LiveではTime is on my sideのメインボーカル(圧巻!!)を務めたり、Make No Mistakeでキースとデュエットしたりで、コーラス以上の活躍ぶりでした。

A1 Phoenix (The Amazing Flight Of A Lone Star)

A2 Slow Burn

A3 Black Holes In The Sky

A4 Good Intentions

A5 Far As We Felt Like Goin’

B1 Messin’ With My Mind

B2 Chances Go Round

B3 Cosmic Dancer

B4 Take The Night Off

B5 Action Time

ここはひとつ、Toussaintのエレピ、Bookerのオルガン、George Prterのベース、ニューオリンズホーンズが気持ちいいB1 Messin’ With My Mindを。邦題が「ひどいいのは貴方」とはご愛敬。

おまけにMake No Mistake を。

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